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旅行日記

~シベリア鉄道旅行2005~

~9日目~

2005年2月14日(月)
シベリア鉄道7日目(最終日)

長かった列車の旅も、いよいよ最終日。今日の午後には終点の北京に到着する。一週間の列車の旅は確かに長かったけど、終わってみればあっという間だった。思い返せばいろんな事があったけど、すでに語り尽くしていて、今更書くことは何もない。最後の一日を満喫しよう。

今日の停車駅は、集寧南、大同、張谷口南、青龍橋、南口、そして終点の北京だ。

弁当券
弁当券(表)弁当券(裏)

朝起きてしばらくすると、車掌から弁当研なる物を配られる。これを持って食堂車に行けば、北京に着くまでの二回の食事、つまり今日の朝食と昼食が配給されるというものらしい。なんかモンゴルに続いて中国もサービスがいいぞ。では早速ということで、食堂車に行くと



パンその他を渡された。あんですと?サービス精神旺盛かと思えば、このしょぼさは一体・・・。仕方ないので、泣く泣くそのまま部屋にUターンしてパンを貪る。

昼食
車窓 朝食のしょぼさにがっかりしながらも、外を眺めると広大な中国の大地が流れていく。
お昼になったので、気を取り直して昼食券を持って食堂車へ行く。朝酷い目にあったばかりなのであまり期待せずに行くと、なんと出てきたのは普通の食事だった。しかもご飯!。6日に大韓航空機の中でビビンバを食べて以来9日ぶりのご飯。もっと言えば6日に日本を発って以来の白米です。ちょっと感動。しかし味と量はイマイチだった・・・。 昼食
万里の長城
万里の長城 昼食を食べてのんびりしていたら、窓の外に何かが見えてくる。何かと思えば万里の長城だった。歴史だか地理だかの教科書では見たことがあったけど、実物を見るのは初めて。
万里の長城が見えてくると、列車は青龍橋に到着。ここでも少し停車するので、乗客はホームに降りて撮影タイム。さすがにここまで来るともう全然寒くない。コート無しでホームに降りても平気だ。というわけでホームに降りて万里の長城を撮ったのが↑ 青龍橋

ひとつ特記しておきたいのは、この青龍橋駅には中国国鉄で唯一のスイッチバックがある。そのため乗客がホームに降りて写真を撮っている間に、機関車を反対側に付け替える。そして時間になるとそれまでとは逆方向に進み出し、北京を目指す。

万里の長城 青龍橋を出てからもしばらくは万里の長城に平行する形で走る。といっても、長城の方は山の峰を通っているので、視界内をやたら上下するけど。ちなみにモンゴルの砂漠の中を延々と走り続けたせいで、窓の汚れがどうしようもなくなっている。だから写真が見づらいのは仕方ありません。と言い訳してみる。

青龍橋を出て終点北京まであと残りわずか。いよいよ本当のラストスパートだ。そろそろ荷物をまとめて降りる準備をしなければ。さて、これどうやって片付けよう(笑

終着駅北京

走行距離3865km、所要時間約132時間。約一週間に渡る長い旅もいよいよ終わりの時がやってきた。車窓に高層ビルやサードレール方式の都市鉄道といった都会的な風景が流れるようになると、この旅の終着駅北京に到着した。最後に列車の前で4人で記念撮影をして、そのままベトナムに向かうというおっちゃんと別れる。旅は道連れというが、一週間同じ部屋で暮らすと仲も深まるというもの。いつかまたどこかの列車で会いたいと思う。

おっちゃんと別れた後、我々も今夜のホテルへ行くため出口へと向かう



はずが出口がどこか分からず。うろうろしていると一週間お世話になった車掌達が見かねて「あっちあっち」という感じで指さしてくれる。最後までしまんないなぁ。

ホテル

なんとか北京駅から出られて、駅前を少し歩いて今日から泊まるホテルへ行く。とりあえずフロントでチェックインして、両替コーナーで米ドルから人民元に両替する。

今日のホテルはモスクワのホテルとは違って、まるで日本のホテルをコピーしたかのような作りになっていて、快適だ。さすが中国。ベッドも普通だ。というか、動かないベッドで寝られること自体久しぶりだ(笑

シベリア鉄道での生活に慣れたせいか、駅からホテルまで歩いてくるのにも疲れた(爆。一度ベッドで横になると動くのも億劫になる。まるでニートだ。

天安門

いつまでのにょへっていても仕方ないので、シャワーだけ浴びて出かける。とりあえずホテルの近くの駅から、地下鉄1号線で天安門へ行く。この地下鉄、音から判断するに、電装品は日本製のようだ。井の頭線と同じ音がしてる・・・。しかし改札が未だ自動化されていない。モスクワですら自動改札だったのに・・・。

天安門 天安門東駅で降りて地上に出ると、そこには天安門が見えた。思っていたよりも立派な門だ。そして門の真ん中には毛沢東の写真がでかでかと掲げられている。門の色はもちろん赤(笑
そして天安門広場にあったのが人民英雄記念碑(右)と毛沢東記念堂(左)。毛沢東記念堂にはレーニン廟と同様に毛沢東の遺体が置かれていて見学できるらしい。さすがに今日は時間外なので、また日を改めることに。 人民英雄記念碑と毛沢東記念堂

天安門を通って中に入ってみたものの、時間が遅かったので故宮には入れなかった。また明日来るということにして今日は夕食を取りに行くことに。

北京ダック

北京にいったら一度は食べてみたい料理、それが北京ダック。ということで、研究室の先輩(中国人)から聞いていたお勧めの店へ行く。

早速その「全聚徳」という店に行くと、さすがに人気店のようで混んでいて、しばし待たされる。

料理されるアヒルたち 待合席のようなところには、このようにショーウインドウがあって、中で北京ダックが料理されている。こんなものを見せられては否が応でも期待が膨らむというもの。しかしここにきて重大な問題に気づく。待っている人は番号札を渡されて、順番が来れば番号を読み上げてくれるということだが、当然ながら番号は中国語で読み上げられている。どうするべということになったけど、よくよく聞いてみると何番を読み上げているかなんとなく分かってしまう。そう、麻雀で鍛えたおかげで、数字だけは聞き取ることができた(爆。さすが俺。
無事自分たちの番号を聞き取り、こうして席に着くことができた。何を頼んでいいのか分からないので、店員さんおすすめのコース料理を注文。まずは前菜。・・・これ全部前菜。メインディッシュはあくまでも北京ダック。 前菜
北京ダック ついに来た。焼かれた北京ダックをそのまま持ってきて、目の前で切り落としてくれる。その包丁捌きは目にもとまらぬ速さ。
そして目の前に盛られる。おぉ、これはすごい。 北京ダック
北京ダック 北京ダックはこのように、クレープの生地みたいなもので、北京ダックと薬味を包んで食べる。では早速いただきまーす。

これはなかなか美味い。日本で食べると皮だけってところが多いけど、ここでは肉も全部食べられる。皮のコリコリもいいけど、肉も美味しい。中国に来てよかった。

さすがに前菜も合わせると結構な量(このあとさらにデザートも来た)になって食べるのに苦労したけど、なんとか頑張って食べきった。男三人で食べるのに苦労する量って、普通の家族連れとかじゃ無理じゃね?とか思って周りを見てみると、残った料理はパックに詰めてお持ち帰りしていた。そんなオプションがあったのか。無理して食わなくてもよかったorz

実はこの全聚徳、最近は日本にも進出してきているようだ。しかし北京で食べればビールを飲んでも3000円程度だったけど、さすがに日本国内で食べると結構な値がするようだ。

満足するまでひたすら北京ダックを食べた後は、セブンイレブンでお茶を買ってからホテルへ帰還。夜でも普通に歩ける街っていいなぁ。モスクワとはえらい違いだ。

長い列車での旅を終えて北京に到着した。その長さ故に途中で何度も萎えそうになったけど、終わってみれば楽しい旅だったと思う。色々と濃いイベントもあったし、新たな発見も数多くあった。そして列車の中での生活は、日常から切り離された、日常では味わえないような非日常的な生活だった。飲む、食う、寝るしかやることのない、いわばニートよりもひどい生活だったといえる。もしニートが「働いたら負けかなと思ってる」というのなら、我々はこう答えよう。「起きたら負けかなと思ってる」

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